将来、認知症が「治せる病気」になる!?

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介護の問題と密接な関係

認知所とは、様々な原因で脳の細胞が死んでいったり働きが悪くなったりすることで様々な障害が起き、日常生活をする上で支障が出ている状態のことです。
脳は、私たちのの生活の動作のほとんどのコントロールをしています。
そのため、脳の働きが悪くなってくると様々なことに支障が起きていくのです。

65歳以上の高齢者のうち、認知症を発症している人は15パーセントにも登り、軽度の認知症の人も含めると高齢者の4人に1人が認知症を発症、また予備軍であるとされています。
高齢化社会が進んでおり、認知症患者はこれからどんどん増えていくことが予想されています。
家族に認知症の人が出てくることも考えられ、介護の問題も降りかかってくることが考えられます。

せっかく長生きするならばいつまでも元気の痛いものですし、老後を楽しみたいものです。
老後に旅行をしても記憶がなければ楽しさも半減していきまうし、認知症が出てきて家族に迷惑がかかるとなると出かけることを避けがちになっていきます。
誰もが認知症にかからず長生きしたいと思いますし、予防できるならばしたいと考えるものです。

認知症がなくなる可能性

認知症は不治の病であり予防ができないと言われてきましたが、近年になって、認知症を治すことができるとか、予防ができるとかという話が出てくるようになりました。
これは、アルツハイマー型の認知症が脳内の血管に「アミロイドβたんぱく」と「タウたんぱく」というたんぱく質の堆積物が蓄積されていくことで、アミロイドβの中の毒性やタウたんぱくが変化した物質によって脳内の神経細胞が破壊されて記憶障害や認知機能障害が引き起こされるということが、発症するまでのプロセスとされています。
予防や治療にはこのアミロイドβというたんぱく質がポイントとなります。

現代医療によって、MRTやPETによってたんぱく質の蓄積状況が測定できるようになりました。
ただし、これらの機会を利用することは費用が高いために、現在採血で測れるように研究がされています。
これらを用いて脳の状態が早く把握できるようになれば、このたんぱく質の堆積物をためないようにする方法と排出する方法がわかれば予防と治療ができると考えられています。

この堆積物をためないために注目されているのが血液をサラサラにする動脈硬化の再発を防ぐための薬です。
血液がサラサラになれば堆積物をためないようになると考えられているのです。
今後の研究で、これらの効果があると立証されれば早いうちから認知症の予防や治療が行えるようになります。

新薬を開発するのではなく、既存の薬を利用するのでコストもかからないですし使用開始の時期も早くなるのではないかと考えられています。
ただし、そうは言っても実用される前にはまだまだ時間がかかることが考えられますから認知症予防のためにできるべきことを自分でも行っていくことが重要です。
脳を活発に動かすことで、脳の血流を活発にできると言われており、動脈硬化の薬と同様の働きがあるとされているのです。

退職後、男性は家に閉じこもりがちになることが多いですし、運動も人とのコミュニケーションも減ることが認知症の一因と考えられています。
そこで、外に出て人と会話をしたり、運動をしたりといった健康的な日常生活をすることでも十分な対策となります。