高齢になるほど服用する「睡眠薬」の処方率

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睡眠薬の基礎知識

睡眠薬は多くの種類があり、実際に効果が出るまでの時間や効果の持続時間の違いがあります。
そして、人によっての相性もあり効果のある薬とそうでない薬もあると言われています。

医師の指示に従って服用するべきものですが最近は市販薬もあるために、自分で手に入れることもできてしまいます。
副作用もあるものですから、自分での購入時はもちろん医師に処方してもらっていても必ず基礎知識については知っておきたいものです。

睡眠薬には効果の持続時間に差があります。
時間が短いものであれば服用後3〜4時間で効果が消えるものもありますし、睡眠作用が9時間以上続くものもあります。
このように差があるのは、効果の短いものを服用するのは寝付くことができない人に向けたものであり、夜中に起きてしまったり朝早くに目覚めてしまったりする人には効果が長く続くものを服用する必要であるためです。

次に、睡眠薬には副作用もあります。
まずは、睡眠作用がしばらく残り、眠気が続いたり、頭痛やめまいといった症状が出てくることがあります。
そして、短時間作用型の睡眠薬を服用すると薬を飲んでから眠るまでのことや、夜中に目覚めたときのことなど記憶障害のように抜けてしまうこともあります。

他にも、筋肉に力が入りにくくなってしまい起床後のふらつきや転倒が起こることもあります。
睡眠薬の使用を停止すると、服用する前よりも不眠症状が強くなってしまうこともありますし、人によっては奇異反応が起こって攻撃的な行動を取ってしまうこともあります。

年齢とともに服用率が上がる

睡眠薬は年齢とともに処方率が上がる傾向にあります。
25歳から39歳までの処方率は4パーセントほどですが、40歳から44歳で4.6パーセント、45歳から49歳で5.2パーセント、50歳から54歳で6.3パーセント、65歳から69歳では9.4パーセントと年代が上がるごとに処方率はどんどんと増えていくのです。

高齢者が睡眠薬を使用する際には注意が必要です。
飲んだ薬は肝臓や腎臓で分解されて体外に排出されるのですが、高齢者は薬の分解機能が低下しており、薬の効果が出やすいこともありますし副作用も出やすいこともあります。
眠気が日中も続いてしまうことがありますし、体に力が入りにくくなることもあります。
そのため、転倒をして骨折をしたりヒビが入ったりすることに気をつける必要があります。