薬剤師の労働条件

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薬剤師の仕事のイメージ

薬剤師の仕事というと、楽な割に高級取りというイメージを持たれることがよくあります。
これは、薬剤師が国家資格であること、その専門性の高さから給与が高いと思われているのです。
また、仕事の内容も、調剤薬局に座って医師から指示された通りの薬を用意するだけというように思われがちであるためです。

しかし、実際には薬剤師の年収は一般的なサラリーマンの年収と大差ないことも多いですし少し高めな程度がほとんどです。
また、仕事についても決して楽なわけではありません。
処方箋通りに薬の用意をすることも、医師の処方内容にミスがないかを確認することも仕事の正確さが求められますし、間違ったものを渡すと病状が悪化したり最悪の場合には死に至るという緊張感を持って仕事をしています。

また、休日前や連休前といった時には患者さんが多く少しでも待ち時間がなく薬を渡せるよう迅速に動く必要があります。
そして、スピーディーに薬を用意しながらも、正しく薬を用意するということを1日続けるには相当な集中力が必要です。
このように薬剤師の仕事というのは世間のイメージほど楽で給与の高い仕事ではないのです。

薬剤師の労働環境

残念ながら、薬剤師の労働環境が良いものではないことがとても多いです。
調剤薬局では、薬剤師の仕事の正確さを維持するために1日に40枚までしか処方箋を調剤してはならないという決まりがあります。
裏を返せば40枚までは一人で行わなければならない環境にある薬剤師も多くいるのです。

店舗によっては、薬剤師以外にスタッフを置いていないところもあります。
そうすると、受付から調剤、服薬指導、会計という一通りの流れを全て一人でこなさなければならないこともあるのです。
それどころか、人手不足で医療事務員がいない場合には、保険請求といった業務も薬剤師が行わなければならないこともあります。

ドラッグストアでの薬剤師の仕事も決して楽とは言えません。
ドラッグストア内に調剤薬局がある場合には、調剤業務が仕事です。
しかし、調剤薬局が併設されていない場合には第一類医薬品の販売が仕事のメインです。

薬には第一類医薬品から第三類医薬品まであり、第一類医薬品は薬剤師のみが販売できる薬です。
しかし、ドラッグストアで働いていると第一類医薬品の販売に徹するわけにはいきません。
お客さんの症状を聞いてあった薬のアドバイスをすることも必要です。

また、ただアドバイスをするだけでなく、レジ打ちをすることもありますし、ドラッグストア内の清掃といった仕事もあります。
第一類医薬品の販売時間を長くするために、シフトの時間が長くなってしまうこともあります。

病院での勤務も激務なことが多いです。
残業となることも多いですし、夜勤が必要なこともあります。
また、最近ではチーム医療が広まりつつあり薬剤師もその一員として働くことがありやりがいはありますが責任の重さと勉強の必要性からハードな仕事内容と言えます。